ホーム » ★その他ブログ » 特定社労士(紛争解決手続代理業務試験)合否の分かれ目
みのだ社労士FP事務所

特定社労士(紛争解決手続代理業務試験)合否の分かれ目

目次

概要

この記事は、毎年11月に行われる特定社労士付記のための「紛争解決手続代理業務試験」を受験する方へ向けたものです。内容としましては、私の経験を共有するとともに、記事の最後では点数上昇に直結するマル秘情報の案内をいたします。

私の受験歴


第19回(2023年) 2回目の受験 第1問 51点、第2問 22点、合計 73点 → 合格
第18回(2022年) 1回目の受験 第1問 43点、第2問 11点、合計 54点 → 不合格

不合格の悔しさを噛みしめたことのある者の記事です。

第18回(2022年)初めての受験時の勉強方法と反省点

主に使用した教材

1.グループ研修・ゼミナール教材の資料部分
2.過去問集(日本評論社 河野純一 編著)
3.おきらく社労士の解答例(kindle おきらく社労士)

学習開始時期

8月

学習方法

1.教材の読み込み
2.解答例の模写
3.手書きでの解答(直近5回分は3周、他12回は2周程度)

学習上の反省点

1.ネットワーク不足
合格した人は勉強グループを作り、合格者に採点してもらうなどして効率的に学習しているとのことでした。これは私のようなコミュ力不足の受験者には辛いところです。
2.記述の型があやふや
第1問小問(2)(3)について、どんな内容をどれくらい書けばよいか整理がついていませんでした。いわゆる記述の型というものが身についていませんでした。
3.教材不足
批判して申し訳ないのですが、記述の型があやふやだった原因の一つは、購入した解答例が「月刊SR」のものよりも充実していなかったからではないかと疑っています。もちろん情報不足の試験で数少ない教材なのでとてもありがたいものなのですが、どんぐりの背比べの中で抜きんでるには、さらに良い教材が必要だったのかもしれません。月刊SRの解答例はとてもよく練られていて、記述の型もしっかりしてますし、じっくりと研究するとなぜその記述がされているのかも納得ができるものが多かったです。

受験時の反省点

1.完璧な回答を目指してしまった
特に第1問小問(2)(3)で、理解が不十分であるのに質の高い解答をしようと気負ってしまい、書き出しが遅くなってしまいました。
2.想定外の解答用紙
第1問小問(1)について、過去問集では解答用紙は4行であったのに、実際は3行でした。どういったレイアウトで記述しようかというどうでもよいところでつまづいてしまい、書き出しの「Xは、」を3回も書きなおすほどテンパってしまいました…。ここでも完璧な回答を目指して気負いすぎていたようでした。「できる範囲で柔軟に」が大切です。
3.閃かない
法曹になるための司法試験には最後に2回試験と言うものがあるそうです。そこでやってはいけないとされているのが「閃かない」というものです。これは、2回試験は合格率99%の落ちないための試験であるのに、受験時の「閃き」から独創的な回答をしてしまい、それが強烈な違和感と評価されて1%の不合格者になってしまう、ということを戒めるための言葉だそうです。今思えば、私も第2問で閃いてしまっていたようです。第18回の第2問小問(2)で、事故調査委員を公務員とみなすというウルトラCを繰り出したことが点数が低い原因だったようです。
4.保守的な回答が絶対正解とは限らない
こちらも第2問についてです。他の先生の記事には昔から、第2問は保守的な回答(できないとする回答)にするのが安牌だ、とのアドバイスがあります。その理屈は納得できるものではありますが、一方で絶対に保守的な回答を、との思い込みがあると前述のようなウルトラCを出してしまう可能性もあるので、自分の常識に素直に従うという考え方も必要だと思います。ちなみに、第18回は、できない、できないで11点。第19回は、できる、できないで22点でした。
5.圧倒的時間配分ミス
解く順番については、第2問→第1問としていたのですが、第2問もしょっぱなからやはり完璧な回答を目指して予定時間をオーバーしてしまい、第1問(2)(3)も同様にオーバーした結果、気づいたときには時間が残りわずかで、(4)(5)はミミズの這った字で内容もスカスカと悲惨な出来でした。不合格の原因はつまるところ時間配分ミスが一番大きいのかもしれません。

第19回(2023年)2回目の受験時の振り返り

追加した教材

1.月刊SR69号(2023年3月号)※なお19回解答例は73号(2024年3月号)
2.労働関係訴訟の実務Ⅰ・Ⅱ(特別研修の推奨教材)
3.最新重要判例200労働法(特別研修の推奨教材)

学習開始時期

9月

学習方法

1.教材の読み込み
2.解答例の構造(記述の型)の分析
3.過去問を記述の型にはめる練習(直近6回分を1周)

学習上の振り返り

1.月刊SRの解答例は素晴らしい
繰り返しになりますが、一番良い解答例だと思います。しかし問題は、高クオリティで文字量も多い解答例のようなものは実際には書けない可能性が高いということです。ですので、解答例の構造(記述の型)やどうしてその記述があるのかいといったことの分析を行うことで少しでも考える時間、書く時間の効率化を目指すのが良いと思います。
2.出題のモデルとなっている判例を意識
前回、第18回(2022年)の第1問は、本田技研工業事件がモデルのようで、重要判例200にも載っている判例でした。それなのに受験の時はネタ元がわかっていませんでした。特定試験のテーマは限られているので、せめてそれらのテーマに関する判例は網羅しておきましょう。
3.時間配分の研究
前回の反省から時間配分を見直しました。
第2問(1)15分(2)15分 
第1問、読解と整理に20分(1)5分(2)20分(3)20分(4)10分(5)15分
、このような配分をベースに試験の内容に合わせて調整していく感じでしょうか。

受験時の振り返り

1.時間配分に成功
コツの一つは、第1問の「ハラスメント委員会の認定した事実」の2ページ分はほとんど読み飛ばすように斜め読みし、当該ページの内容は(2)(3)にもまったく記載しなかったことです。個別の言動を網羅しなくても、「パワハラと認定され、本人も認めている言動」と要約できますからね。
2.採点基準は加点式と割り切り
採点基準は加点式と割り切りました。
昨年は「芯を食った記述ができていれば得点できるのでは?」との思いがありましたが、当年はこの試験は加点式であると割り切って、記述の型を意識しつつ、要素をできるだけ拾って(かつ、あまり細かい点は切り捨てつつ)たくさん書くことを意識しました。

実際の解答(第19回 復元版)PDFリンク

試験の1週間後に復元したものです。月刊SRの解答と見比べて記述の型を研究するなどしてみてください。

受験についての所感

この試験、一番辛いのは明確な正解や採点基準がないことですよね。1年目は54点であと1点足りないというものでしたが、そう言われても、情報が少ないなりにできるだけ準備したうえでのことなので、これ以上どうすればよいのか、とものすごくモヤモヤしました。その後、2年目は無事に得点が伸びましたので、いろいろとアップデートした情報のほうが良かったようです。この試験自体はとても得るものが多く、満足度が高いプログラムなのですが、このモヤモヤ感だけは受験した人、特に不合格だった人にしかわからないものではないでしょうか。この記事を読んで、受験される皆様のモヤモヤが少しでも晴れることをお祈りしております。

合格のためのマル秘情報

多くは語りませんが、世に出回っていない点数アップ間違いなしのマル秘情報を持っております。
お教えするのは受験者の方限定で、条件があり推奨教材程度の対価もいただきます。
興味のある方はご連絡ください。お待ちしております。

トップへ